パンドラ城跡地

妄想・駄文語り

かみなり狼と青い閃光が温泉に旅立ちました

七月施行の新殿堂レギュレーションが公開されましたが如何お過ごしでしょうか。

常ならば何か大きなイベントでお知らせされるところ、今回は(今回から?)Youtubeで生放送配信されると言う新たなパターンで攻めてきましたね。

折角の大きな話題なので久しぶりに感想やら思い出話を認めてみようと思います。

なお、私自身、物理カードゲームとしてのデュエマから離れて久しいこともあり、何時も通り大したことは申し上げられないので予めご了承ください。

 

 

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《ヴォルグ・サンダー》

クリーチャーが二枚墓地に落ちるまで山札を削り続けると言う強力なデッキデス能力でコントロールやコンボデッキのフィニッシャーとして長く活躍し続けた覚醒獣。

ゲーム環境ではE1の終わりごろ、暴力団の若頭と社会のダニ、CPジャンキーと組んで破瓜いされない某国の姫君をボコボコにしていたのが印象に残っています。

 

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前回の殿堂更新で今一つ効果不明な一枚制限になり、今回ようやく完全制限。

多くの有識者が仰っていますが、デュエマの今後のゲームデザインを大きく制限することが問題視されているようですね。

このカードは登場した当時、呪文主体のデッキに歯止めをかけるためデザインされたんだ……と言う話があったのですが、それが今度は逆にクリーチャーが少ないデッキタイプを環境上で許容する為に役割を終えさせられると言うのは皮肉と言うか、時代の移り変わりを感じさせられます。

前門の狼がいなくなり、一人残された後門の虎のため、漫画で勝太君がやっていたように自分の墓地のみを肥やすよう調整された新ヴォルグとか出してほしいところですが、サイキックリンクの対照指定や、邪神MRCの例を鑑みると難しいところでしょうね。

 

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《ヒラメキ・プログラム》

破壊したものよりコストが一つ大きいクリーチャーをデッキから踏み倒す呪文。

特に有名なものとしては《偽りの名 スネーク》、最近は《サイバー・K・ウォズレック》等と共に様々なコンボデッキの中核パーツとして悪用活用されてましたね。

 

個人的には、面白いと思う反面、あまり良い思い出の無いカードです。

私自身が対戦で無茶苦茶やられた訳ではないのですが、前述の《スネーク》とのコンボデッキ「ヒラメキスネーク」はとても時間のかかるデッキで、尚且つ当時はまだループ証明を省略出来ると言うフロアルールも無かったので、デュエルロードで他の卓が早々に対戦終了しているのに時間一杯延々ソリティアが続く……という、回している本人以外退屈極まる地獄を幾度となく目撃しました。

 

兎も角、やはり様々なデッキに悪用しやす過ぎたのでしょうね。

カードとして余りに劇物過ぎて、十数年に渡って蓄積されてきたカードプールと、今後追加される新たなカード群との間に、どのような危険な化学反応を起こすか判らない。

 

ずっと閾値にあったものが、「ヒラメキウォズレック」という名の爆発的なヒラメキで遂に一線を越えてしまったんだと思います。

この記事を書くに当たり始めてヒラメキウォズレックのギミックを拝見しましたが、このカードの有終の美を飾るに相応しい、素晴らしくも凄まじいデッキだと感じました。

 

ここからは殿堂

 

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《セイレーン・コンチェルト》

マナと手札を交換する1コスト呪文

まぁ、このカードは何時か殿堂入りするだろうなぁと思ってました。

この呪文一枚切るだけで、あとはほぼノーコストでカード二枚を操作出来るのは悪用して下さいと言わんばかりでしたからね。

他に語るべきことは特にありませんが、強いて言えばイラストがとても良いですね。

深く青い水の底で楽器を奏でるサイバーロードの楽団。

彼ら電脳の支配者たちが決して情報操作や商売だけが生き甲斐ではなく、芸術や文化を愛する人がましい側面が描写されていて微笑ましいですね。

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 ただ、まぁカード自体はドリームメイトの歓喜の宴であった筈の《カラフル・ダンス》同様、相手に敗北を押し付ける地獄の儀式と化してしまったのは苦笑する他ありませんが。

 

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《ガヨウ神》

何でも描き出せる画用紙としてのフレーバーを強力なドローという形で再現したジョーカーズにしてスペシャルズ

《ゼロの裏技 ニヤリー・ゲット》が殿堂入りした後のジョーカーズ専用ドローソースとして、その膨大なカード処理能力とコンボループへの親和性、高レアリティ故の入手難度の高さなどから求められ、憎まれてきた一枚でしたね。

その余りに高レアリティカードにそぐわないイラストからキッズにそっぽ向かれたのか、前の職場のリサイクルボックスにぶちこまれていたのが記憶に残っています。

 

結局、ジョーカーズの高性能ドローソースはニヤリーゲットに続き此方も制限をかけられてしまった訳ですが、どちらも高額で手に入れた方々の中には「よくも おれたちを みんなを おもちゃにしてくれたな!」と叫びながらチェーンソー片手に襲撃したい気持ちを堪えている人も多いでしょうね。

 

 

願わくばバラバラになった神の姿が晒されませんように……

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《”轟轟轟”ブランド》

手札が一枚ならばノーコストで登場しながら火力を放つマスタークリーチャー。

最初に情報が公開された時は、周辺のカードが未だ見えないこともあり、多くのプレイヤーに過小評価されていましたが、発売後は一転。デザイナーズデッキを含め、多くの攻撃的なデッキに追加打点をもたらしてきました。

私も、意識の総てを攻撃に指向させ叩き付けるような、火文明そのものを体現したようなこのカードの美しいデザインに心を奪われた一人だったので、一つのデッキに四枚投入出来なくなったのはとても寂しいのですが、余りに強い火力が環境から多様性を奪っているとなると、制限も仕方のないことかもしれませんね。

ロケットで突き抜けるような姿の通り、マスターカードとしては初めて、そして僅か一年という速さで足湯へと旅立っていきました。

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新弾のフレーバーテキストで示唆された、新たなブランドの登場に期待したいです。