ツインパクト超No.1感想③
さてツインパクトパック感想もこれで最後。
自然文明のカードに関して駄弁っていきたいと思います。
双極篇が自然文明推しのブロックだったこともあり、このパックでも自然文明が最も多く枠がとられています。
ツインパクトカードのレイアウトを見ればわかる様に、ツインパクトの呪文部分はクリーチャーの下、足元、つまりは大地やマナからやってくるチカラなわけですね。
これは五文明の力を得たバラギアラが五つの輪廻∞の力を得た事や、コロコロ2019年1月号付録・カード全見せBOOKで「超自己流S・バースト炸裂」と紹介された《不夜城艦 クランヴィア》が能力発動のために同色のマナを求めることからも判ると思います。
ドラゴンが当たり前に存在する世界のマナの力が「マナ武装」なら、10万年ドラゴンが存在せず、それが“自然な”世界のマナの力こそが「ツインパクト」。
言うなれば世界の自然な免疫反応の力なわけですね。
故にこそ、最も自然から遠い水文明に与えられたツインパクトの力は、五文明の中でも際立って地味だったのかもしれませんね。
このツインパクトパックで水文明に割かれた枠も他文明の半分でしたし。
《西南の超人/断断打つべしナウ》
これまでもジャイアントデッキでは十分強力な屋台骨として存在感を示していた西南の超人が、懐かしきエピソード1の呪文《ドンドンうつべしナウ》のリメイク呪文を組み込まれ更に強力なカードになりましたね……
初動を安定させつつ防御力も落さない。惜しむらくは《うつべしナウ》にあった敵対色を選んだ際に得られた1ドローが無くなっていることですが、これは西南の超人が最も採用されるであろうシノビドルゲのデッキだと容易く1コストで手札交換しつつ壁を作れると言う意味不明なことになってしまうので、仕方ないですね。
背景面で強引に理屈をつけるとするなら「自然と闇水で対立が深いのに、《うつべしナウ》だと自軍に闇水がいることになってヘン」とかどうでしょうかね。
怒流牙忍軍は水自然の軍団ですが、上に描いた様にツインパクトは文明個々に極度に紐付けされた力のようですし。
《名犬機 ワンコピー/101匹コピット大冒険》
紙を差し込むとコピーを生み出す……ジョーカーズが、切札ジョーによって紙に描かれた者達という背景を鑑みると、モチーフと能力の合致具合がなかなか高いんじゃあないでしょうか。
あと、デュエマwikiでは《101匹コピット大冒険》の元ネタは「101匹わんちゃん大行進」と「ホビットの冒険」と書いてありましたが、実際はあと一つ、余りに直截すぎますが、マンガ「パーマン」や「ドラえもん」に登場する、主人公が不在時に日常生活での身代わりを務めるアイテム「コピーロボット」もモチーフなのではないでしょうか。
ジョーくんのクリーチャーワールドでの冒険も恐らく来期は佳境に入り、ももちゃん捜索時のように長期間現実世界を離れることが多くなるでしょう。このワンコピーとコピットたちは、そんな時のために用意されたジョーカーズなのかもしれませんね。
個人的には、危険な世界を冒険するなら、少なくともるるちゃんとだけはキチンと相談して、親子で納得いく結論を出してから旅立って欲しいものですが……
《ストロング・ゴライアス/氷結ハンマー》
若者を廃人にしてしまいそうな響きが剣呑なカードですね……いいのかな
兎も角、氷結ハンマーなんて古代呪文がツインパクト化するとは意表をつかれました。死なない闇の不死鳥も、凍らせ砕いて大地に撒けば肥料になると、確かに理に適っているのですが。
《ラ・ズーネヨマ・パンツァー/逆転のオーロラ》
個人的に惜しい一枚。上のクリーチャーがマヨネーズだけでなくケチャップの要素も持ってたらオーロラソースになって下の呪文とピッタリだったんですが。
まぁ、イラストにはミニトマト型の野菜兵士もいますし良しとしましょう。
さて《逆転のオーロラ》はご存知の方も多いと思いますが、基本セットの物語の幕開けとして有名な一枚です。このオーロラが世界を覆い、その後、大爆発が起こったことで超獣世界の環境は激変。文明間の壮絶な生存戦争が幕を開ける訳ですが……
このツインパクト版では極神編の《カラフルダンス》のように、基本セットとは逆に物語の締め括りにかんして記述されています。しかしながら、ひとつの物語の終わりは新たな物語のはじまり。
丁度、爆心地から新たな世界が生まれ、水の暗躍と闇の浸透はより本格化するようですし……
《大勇者「ふたつ牙」/ビースト・チャージ》
青い聖騎士が新たな種族をもって帰って来たのに対し、緑の勇者はかつての姿のまま、古代の呪文を携えて帰ってきました。
彼のスーパー版である《スーパー大番長「四つ牙」》をはじめ、彼と同じくらいの重量で彼より大きく、或いは器用にマナ加速できるクリーチャーが増えた現状、スクアーロのようにNEOクリーチャーとしてリメイクを希望する声も多いとおもわれますが、まぁここは文明の差というものでしょうか。
かつての名前をそのまま持つので、アニメでも演出されたようにビースト・チャージで大量の「ふたつ牙」を並べると言うロマンコンボも可能なわけですからね。
通常版の「ふたつ牙」は比較的集めやすいでしょうし、狙ってみるのもよいのでは。
《幻緑の双月/母なる星域》
TwitterでFFの方が、「月」の名前を持つ彼が、神化編で「月」によって増大した進化の力により生まれた呪文《母なる星域》を持つのは当然の帰結だと言及されていたのですが、なるほど、確かに。素晴らしい考察ですね。
個人的にこの母なる星域、《「無情」の頂 シャングリラ》や《甲型龍帝式 キリコ3》のデッキでお世話になったので、クリーチャーが付いて強化されるのはありがたい話ですね。直接、強力なパワーアップが見込めるかはわかりませんが、まぁ器用に動けるようにはなってくれるんじゃないでしょうか。うん
《口寄の化身/強欲の王国》
口寄の化身を見るたびに開発部を思い出し、せめて今後どうなるのか公式にアナウンスしてほしいと思うのですが、それは強欲なことでしょうか?
……なーんて
自然文明の代表的ドローソースに強欲の開拓のリメイク呪文……というか、《キングシビレアシダケ》の呪文版が付いたカードですね。同じセットに収録されている《究極男》のフレーバーテキストによれば、アンノウンによるパンドラスペース潰滅の裏側で誕生していた新たな世界とのこと。
マナを欲しいだけ与えてくれる《キングシビレアシダケ》は、もしかしたらこの《強欲の王国》の王様なのかもしれませんね。
ミステリー・トーテムがミステリー・トーテムの像を祀り踊るイラストはちょっとシュールで可愛い。
《偽りの名 13/種族選別》
……と、思ったら13でしたね。似てるけど違う!
ともあれ、当ブログとはなかなか因縁深いカードが誕生しましたね。パンドラ城跡地という名前は、正にこの《偽りの名 13》による《種族選別》が無ければ生まれなかったものなので感慨も一入です。
この《偽りの名 13》、エピソード1の背景ストーリーで描かれたハンターとエイリアンの背後で陰謀と計略を用いて暗躍し、戦争を泥沼化させていた者達「アンノウン」の一体であり、エイリアン側の中枢に潜入していた《偽りの名 ゾルゲ》の失敗を受け、エイリアンたちの世界、パンドラスペースを滅ぼすためにやってきた破壊工作員です。
彼は通常クリーチャーでありながら不死鳥や神々に匹敵する圧倒的な破壊力で実際にパンドラスペースを次元の藻屑に変えてしまうのですが、呪文側の《種族選別》は、この大破壊の際、アンノウンとその更に上位の者達の眷属として幾つかの種族が選ばれたことを表しているようです。
また、《口寄の化身/強欲の王国》の感想でも触れましたが、この際に新たな世界も生まれている模様。
もはや無いものとしてブログの名前を「パンドラ城跡地」と名付けましたが、もしかしたら残骸ぐらいは強欲の王国に遺されているかもしれませんね。
それでは、シャチホコ・カイザーという一体のエイリアン・ファンとして、彼らの故郷パンドラ・スペースに関し再び語られる可能性に喜びを感じた所で、ツインパクト超No.1パックの感想は締めさせていただきます。
ワールドホビーフェアで先行発売されてますが一般販売は明後日から。楽しみです